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猫背は背中だけの問題ではない。呼吸の浅さから整える理学療法士視点のアプローチ

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「気づくと背中が丸まっている」その悩み、背中だけの問題ではないかもしれません

「気づくと背中が丸まっている」「姿勢を正しても、すぐに元に戻ってしまう」。デスクワークが中心の毎日を送っていると、こうした悩みを抱える方はとても多いです。しかも猫背は、見た目の問題だけではありません。なんとなく疲れやすい、夕方には頭がぼんやりする、深く息を吸いにくい。こういった不調と猫背が、じつは同じ根っこでつながっていることがあります。

先に結論をお伝えします。猫背は背中の筋肉が弱いからだけで起きているのではありません。多くの場合、背骨の中でも胸のあたり(胸椎)と肋骨の動きが固まってしまい、その結果として呼吸が浅くなり、さらに姿勢が崩れるという悪循環に入っています。だとすると、必要なのは背中に力を入れて無理に胸を張ることではなく、固まった胸まわりを動かして、呼吸から立て直していくこと。順序を間違えなければ、猫背は改善を目指せます。

この記事では、猫背でなぜ呼吸が浅くなるのかという仕組みを整理したうえで、自分でできるセルフチェックと、呼吸を起点に整えていく順序を、理学療法士視点で解説していきます。

📋 この記事でわかること

  • 猫背は背中の筋力だけでなく、胸椎・肋骨が固まって呼吸が浅くなっている状態のことが多い
  • 呼吸が浅いと疲れやすさや集中力の低下にもつながりやすい
  • 胸を張る意識だけでは戻りにくく、代わりに腰を反らせてしまう人が多い
  • 固まった胸まわりを動かし、呼吸とつなげてから姿勢を整える順序が近道

なぜ猫背だと呼吸が浅くなるのか


猫背と呼吸、一見つながりが見えにくいかもしれません。でも身体の構造を見ていくと、この二つはとても密接に結びついています。

呼吸で肺がふくらむとき、実際に動いているのは肺だけではありません。肺を囲んでいる肋骨のかご(胸郭)が広がったり縮んだりすることで、はじめて空気が出入りできます。息を大きく吸うと胸が横や前に広がり、背中側の肋骨もわずかに動きます。この胸郭の動きこそが、深い呼吸の土台なんです。

丸まった背中は胸郭を動きにくくする

背中が丸まると、胸郭は前に折りたたまれたような状態になります。肋骨と肋骨の間がつぶれ、胸の前側は縮こまり、背中側は伸ばされたまま固まる。この状態では、いくら息を吸おうとしても胸郭が十分に広がれません。広がれる余地が減っているわけですから、当然、一回の呼吸で取り込める空気の量も少なくなります

さらに、背骨のなかでも胸椎(背中側の背骨)は本来、前後左右にしなやかに動くはずの部分です。ところが長時間同じ姿勢で座っていると、この胸椎がほとんど動かなくなり、まるで一本の棒のように固まってしまう方が少なくありません。胸椎が動かないと、それにつながる肋骨も動けない。その結果、呼吸のたびに胸郭が広がる幅が小さくなっていきます。

浅い呼吸が、さらに猫背を進める

ここからが悪循環です。胸郭が広がりにくくなると、身体は足りない空気を補おうとして、首や肩の筋肉を使って肺の上のほうだけで浅く速く呼吸するようになります。いわゆる胸式に偏った浅い呼吸ですね。この呼吸を続けると、首や肩の筋肉が常に緊張し、肩が前に引っ張られ、頭が前に出てきます。つまり、浅い呼吸そのものが、さらに猫背を深めていくわけです。

猫背が原因で呼吸が浅くなるだけでなく、呼吸が浅いから猫背が進むという双方向の関係がある

ここが、猫背を背中の問題だけとして扱うと行き詰まってしまう理由なんです。


呼吸が浅いと、身体にはこんなことが起きる


猫背による浅い呼吸は、見た目以上に日常のコンディションに影響します。現場でも、姿勢の相談で来られた方が、話を聞いていくうちに「そういえば最近ずっと疲れが抜けない」とおっしゃることがよくあります。

浅い呼吸が続くと、次のような変化が起きやすくなります。

  • 疲れやすくなる:一回の呼吸で取り込む酸素が減るぶん、回数でカバーしようとして、じっとしていても身体が休まりにくい
  • 首こり・肩こりが出やすい:首や肩の筋肉を呼吸の補助に使い続けるため、常に緊張しっぱなしになる
  • 集中力が続きにくい:浅く速い呼吸は交感神経に傾きやすく、リラックスして頭を使う状態から遠ざかる
  • 気持ちが落ち着きにくい:呼吸の深さは自律神経と連動しているため、浅い呼吸が続くと緊張感が抜けにくい

先日、体験に来られた30代後半の女性は、肩こりと夕方の疲れを主訴にされていました。姿勢を確認すると典型的な猫背で、息を大きく吸ってもらうと胸郭がほとんど広がらず、代わりに肩がすくむように上がっていました。呼吸を補助するために肩の筋肉を使い続けていたわけです。胸まわりを動かして深い呼吸ができるようになると、それだけで肩の力が抜けて「呼吸ってこんなに楽なんですね」と驚かれていました。猫背は姿勢だけの話ではないと実感した一例です。

呼吸と自律神経、血流のつながりという視点は、冷えやだるさといった不調とも共通します。身体の巡りという観点は冷え性は体質ではなく筋肉量かもしれないでも詳しく整理していますので、あわせて読んでみてください。


自分でわかる猫背と呼吸のセルフチェック


自分がどのタイプの猫背なのか、呼吸がどのくらい浅くなっているのかは、いくつかの簡単なチェックで見当がつきます。鏡の前や、ちょっとした空き時間に試してみてください。

  1. 壁に背中をつけて立つ:かかと・お尻・背中・後頭部を壁につけたとき、後頭部が自然につかず、あごが上がってしまう場合、頭が前に出た猫背の傾向があります
  2. 深呼吸で手を当てる:片手を胸に、もう片手をお腹に当てて大きく息を吸います。胸ばかりが上下して、お腹や胸の横(肋骨)がほとんど動かない場合、呼吸が浅く胸に偏っています
  3. バンザイをしてみる:立って両腕を耳の横までまっすぐ上げたとき、腕が耳より前で止まる・腰が反ってしまう場合、胸椎の動きが固まっているサインです
  4. 肩をすくめずに深呼吸できるか:大きく息を吸ったときに肩がぐっと上がってしまうなら、首や肩で呼吸を補助してしまっています

いくつ当てはまったでしょうか。特に2番と4番に当てはまる方は、姿勢の問題に加えて、呼吸そのものが浅く固まっている可能性が高いです。この場合、背中を鍛えるより先に、胸郭と呼吸を動かすことから始めたほうが近道になります。

ここで大切なのは、チェックの結果に落ち込まないこと。固まっているということは、動かせる余地がまだたっぷり残っているということでもあります。


胸を張るだけでは猫背が戻らない理由


猫背を直そうとするとき、多くの方がまず胸を張ろう、背筋を伸ばそうとします。姿勢を意識すること自体は悪くありません。でも、これだけで猫背が根本から整うケースは、じつはそう多くないんです。

理由は二つあります。

ひとつは、固まった胸椎が動かないまま無理に胸を張ろうとすると、動きにくい背中の代わりに腰を反らせてバランスを取ってしまうこと。胸椎が動かないぶんを腰椎で代償してしまい、胸は張れているように見えても実際には反り腰になっているだけ。腰にも負担がかかり、長く続けると腰の張りや痛みにつながることもあります。

もうひとつは、背中側で姿勢を支える筋肉(肩甲骨まわりや背中の深い筋肉)が、長年の猫背で使われずに眠ってしまっていること。この状態で胸を張れと号令をかけても、支える筋肉が働いてくれないので、力を抜いた瞬間にまた丸まってしまいます。数秒だけ良い姿勢、あとは元通り、というのはこのパターンです。

眠って使えなくなった筋肉を呼び覚ますという考え方は、姿勢に限った話ではありません。運動しているのに変化が出ないときも、じつは同じことが起きています。使えていない筋肉を起こす順序については運動しても痩せないのは筋肉が使えていないからで詳しく整理していますので、興味があれば読んでみてください。

つまり猫背を整えるには、意識で胸を張る前に、まず固まった胸椎と肋骨を動かし、呼吸で胸郭を広げ、そのうえで眠った筋肉に働いてもらう。この順序が欠かせないんです。


呼吸から整える順序


では、実際にどう進めるか。現場でお伝えしている大枠の順序を紹介します。胸を張るから入らず、ゆるめる・広げる・つなげるの順で積み上げていくのがポイントです。無理のない範囲で、痛みが出たら中止してくださいね。

ゆるめる ⇨ 広げる ⇨ つなげる

ステップ1:固まった胸のまわりをゆるめる

まずは胸椎まわりの緊張をゆるめることから。椅子に浅く座り、両手を後頭部に添えます。息を吸いながら、背もたれの上のふちに背中の上のあたりを預けるように、ゆっくり胸を開いて上を見上げます。息を吐きながら元に戻す。これを5回ほど、反動をつけずに行います。腰を反らせるのではなく、胸のあたりから動かす意識が大切です。

丸まって固まった胸椎に、久しぶりに反対方向の動きを入れてあげるイメージですね。

ステップ2:呼吸で肋骨を広げる

次に、胸郭を左右に広げる呼吸を練習します。両手を肋骨の横(脇の少し下)に当て、鼻から息を吸いながら、手を押し返すように肋骨を横に広げます。このとき肩が上がらないように注意してください。息を吐くときは、肋骨がゆっくりしぼんでいくのを手で感じます。

胸の前側だけで浅く吸うのではなく、肋骨全体をふくらませる感覚をつかむのが目的です。最初は広がりにくくても、繰り返すうちに動く幅が少しずつ増えていきます。10回ほどを目安に、ゆっくり行いましょう。

ステップ3:眠った背中の筋肉とつなげる

胸まわりが動いてきたら、姿勢を支える筋肉に働いてもらいます。立った状態で軽くひじを曲げ、肩甲骨を背中の中心にゆっくり寄せます。このとき、肩をすくめず、肩甲骨を下げながら寄せるのがコツです。息を吐きながら寄せて、吸いながらゆるめる。呼吸とつなげることで、支える筋肉が働きやすくなります。

胸郭が広がった状態で肩甲骨を寄せられると、無理に胸を張らなくても自然と背筋が伸びる感覚が出てきます。この力まなくても保てる姿勢が、目指したいゴールです。

なお、猫背は上半身だけの問題とも限りません。足首や股関節など土台の関節が固いと、骨盤が後ろに倒れて背中が丸まりやすくなります。土台と姿勢の関係は足首が硬いとしゃがめない・脚が太く見える理由でも触れていますので、姿勢全体を整えたい方は参考になるはずです。


TOKIELが猫背と呼吸のケアで大切にしていること


ここまで中立的に整理してきましたが、ここからは私たちTOKIELが、猫背や呼吸の浅さの悩みにどう向き合っているかをお伝えさせてください。

まず知っておいていただきたいのは、TOKIELには理学療法士が在籍しているという点です。猫背のように背中を鍛えれば直ると思われがちな悩みほど、じつは胸椎・肋骨・呼吸・骨盤といった複数の要素が絡み合っています。どこが固まり、どこが眠っているのかを見極めないまま一般的なメニューをこなしても、遠回りになりがちです。TOKIELのトレーナーは、その理学療法士監修の研修(200時間の独自カリキュラム)を修了しています。号令をかけて胸を張らせるのではなく、あなたの背骨や肋骨が今どう動いているか、呼吸がどこで詰まっているかを評価したうえで、必要な順序を組み立てていきます。

私たちが大切にしているのは、まさにこの記事で書いてきた胸を張る前に動かして呼吸とつなげるという順序です。自己流ではつかみにくかった胸郭の広がりや、肩甲骨を下げて寄せる感覚を、現場で一緒に確認しながら進められるので、合っているかわからないまま続けずに済みます。実際、前のジムや自己流で姿勢が変わらなかったという方が、順序を整えたことで1〜2ヶ月のうちに呼吸が深くなった、夕方の肩の重さが軽くなったと変化を実感されるケースは少なくありません。

環境面も、続けやすさにこだわっています。完全個室・完全予約制なので、人目を気にせず自分の身体と向き合えます。手ぶらでお越しいただけて、ウェア・タオル・プロテインは店舗に用意しています。仕事帰りに立ち寄りたい方も、荷物の心配がいりません。子連れでの来店に対応している店舗もありますので、育児中で自分の身体は後回しになりがちな方も通いやすいはずです。体験は費用の負担なく受けられます。

姿勢を整えていくと、自然と食事や生活習慣も見直したくなる方が多いです。TOKIELには食事サポートのMEAL SALONという仕組みがあり、減らす発想ではなく整える発想で伴走します。この考え方は食事を我慢しないでも身体が変わる理由でも詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。

TOKIELのトレーナーは、採用倍率50倍以上の選考を通過した人材です。医学的な根拠にもとづいて、安全に、さらに遠回りせずに変化へ導くことを何より大切にしています。現在、TOKIELは37店舗(出店待ち含む)で展開しています。お近くの店舗は店舗一覧からご確認いただけます。


まとめ

猫背は、背中の筋力だけの問題ではなく、胸椎・肋骨が固まって呼吸が浅くなっている状態のことが多いものです。要点を振り返ります。

  • 猫背は背中を丸めることで胸郭が動きにくくなり、呼吸が浅くなる
  • 浅い呼吸は疲れやすさ・首こり・集中力の低下にもつながりやすい
  • 浅い呼吸そのものが、さらに猫背を進める悪循環がある
  • 胸を張る意識だけでは戻りにくく、腰を反らせて代償してしまう人が多い
  • 固まった胸まわりをゆるめ、呼吸で肋骨を広げ、眠った筋肉とつなげる順序が近道

姿勢を正そうと頑張るほど、なぜか長続きしない。そんな経験がある方こそ、頑張り方の向きを少しだけ変えてみてください。まずは今日、椅子に座って肋骨の横に手を当て、大きく息を吸って手を押し返すところから始めてみましょう。呼吸が変われば、姿勢は後からついてきます。

呼吸が変われば、姿勢は後からついてくる。まずは肋骨に手を当てて、深く息を吸うところから。

よくある質問(FAQ)

Q1. 猫背は運動で改善できますか?

生まれつきの骨格による部分もありますが、多くの猫背は胸椎・肋骨の固さや、姿勢を支える筋肉が使えていないことが関わっています。固まった部分を動かし、呼吸とつなげて支える筋肉に働いてもらう順序で進めれば、改善を目指せます。まず自分がどのタイプかを評価してもらうと、遠回りが減ります。

Q2. 呼吸が浅いかどうかは、どうやって確認できますか?

片手を胸に、もう片手をお腹や肋骨の横に当てて深呼吸をしてみてください。胸ばかりが上下して、お腹や肋骨がほとんど動かない場合、呼吸が胸に偏って浅くなっているサインです。大きく吸ったときに肩がぐっと上がる場合も、首や肩で呼吸を補助してしまっています。

Q3. デスクワークで一日中座っています。仕事の合間にできることはありますか?

一時間に一度でも、椅子に浅く座って胸を開き、肋骨の横に手を当てて数回深呼吸するだけで、固まりかけた胸まわりがリセットされます。長時間同じ姿勢を続けないこと自体が、猫背の予防になります。こまめに胸郭を動かす習慣をつくってみてください。

Q4. 胸を張ると腰が痛くなります。やり方が間違っていますか?

胸椎が固いまま無理に胸を張ると、動きにくい背中の代わりに腰を反らせてしまい、腰に負担がかかることがあります。胸を張る前に、まず胸まわりをゆるめて呼吸で肋骨を広げる段階を入れてみてください。それでも痛みが出る場合は自己流で続けず、一度身体の状態を見てもらうと安心です。

体験では、姿勢と動作の評価に加えて、胸椎や肋骨の動き、呼吸の使い方の状態もていねいに確認しながら、あなたに合った整え方の順序を一緒に組み立てます。猫背や呼吸の浅さ、それにともなう疲れやすさを立て直したい方は、体験のご予約からお気軽にご相談ください。料金プランの詳細は料金ページでご確認いただけます。


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この記事を書いた人

TOKIEL【トキエル】
TOKIEL【トキエル】美しいはここから始まる
TOKIEL=「時を得る」☆意味:好機に巡り会い美しく輝く事を「時を得る」といいます。「時」は非常に大切なものです。それを「得る」という事は大きな価値があります。好機に巡り会ったお客様の大切な「時」を有意義にご活用させていただきボディメイクというものをもっと身近なものにし、身体が変わっていく「時」を一緒に楽しみ、更に美しくなる為のお手伝いをさせていただきます。

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